村の空き家[後編] 〜広報にしあわくら 2023年11月号より〜

この記事の最後にPDF版のリンクをご紹介していますので、是非ご覧ください。

解説!村のあれって どうなっとん?

西粟倉の「今」を紐解く

今月のテーマ 村の空き家[後編]

(1)高まる村内の住宅需要

近年では、これまで積極的に行ってきた移住支援策やローカルベンチャーなどの取組により若い世代を中心とした村内へのIターン、Jターン者が増加しています。村内では住宅需要が高まっており、移住者向けの住宅・空き家は空きが出るとすぐ借り手が決まっていくような状況です。このように村内で空き家は貴重な地域資源としても注目されています。

資源であるうちに活用を始めることがとても大切です!

(2)有効に使おう!補助制度

西粟倉村では空き家所有者のみなさんに活用・整理に向けた検討をしていただくきっかけとして、補助制度や仕組みを用意しています。

【お家の改修を行い、賃貸物件として活用したい方】

  1. 改修費、片付け費を最大150万円まで補助
    • 躯体・上下水道設備改修 75万円以内
    • 造作・付帯設備改修及び片付け 45万円以内
    • 下水道整備 30万円以内
  2. 改修のための調査設計費を補助
    • 上記1の補助額の10分の1を限度額とする
  3. 所有者と改修事業者との仲介費用を2万円まで補助

補助制度を利用していただいた方には次の条件があります!

  1. 10年以上賃貸として運用し、契約は所有者・利用者間
  2. 家賃は2 万円を基準に、村内の他の住宅・賃貸用の空き家の賃料を考慮した額とする
    • ※回収にかけた費用に応じ利用を妨げない範囲で増額して設定することは可能
  3. 利用者は、原則村が紹介する方
    • ※所有者・利用者間の契約がよく分からない、不安という方は、中間管理事業者を紹介できます。

【空き家を除却したい方】

村内にある危険な空き家の除却等について、下記の額を上限にその費用の半額を補助対象となる物件には一定の条件がありますので、事前にご相談ください。

  1. 除却工事上限150万円(除却対象事業費が300万円の場合)
  2. 応急処置上限10万円(除却対象事業費が20万円の場合)

【お家を売りたい方・貸したい方】

空き家・空き土地の所有者が売却・販売を希望する物件の情報を西粟倉村に登録し、利用を希望する方に情報提供を行うことで空き家・空き土地の有効活用を促進するための制度です。登録を行った物件・土地はご希望に応じて全国版空き家バンクサイトに掲載します。

※賃貸・売買の交渉、手続きに関して村は仲介することはできません。 登録されたい方は役場総務企画課窓口へお越しください。

(3)「家を活かす」実際の声を聞いてみました

代々受け継がれてきた蔵をレトロなカフェに 路草珈琲屋「U」村山智美さん

4年前東京から移住し、自分で事業をするにあたり拠点となる場所を探していたところ、こちらの物件があると声をかけていただきました。もともと蔵として使われていて荷物は整理されていましたが、何かに使えそうと思った物は残してもらって、箪笥を分解し、食器収納のつり棚やスタンドテーブルにしたり、ガラス戸をテーブルの天板にしてお店で使用しています。所有者の方がこれまで生活の中で使っていたものを違う視点からみて、付加価値をつけて生まれ変わらせることを意識していました。内装の整備やちょっとした工事も自由にさせていただいてありがたかったです。

蔵でお店をしているので来られる方の印象にも強く残るみたいですが、この場所は田んぼがすぐ横にあったり、星がすごく綺麗に見えて、本当に西粟倉は四季が肌身でとても近く感じられるところが魅力的だと思います。

今後、西粟倉の木材を使って一から食器を作り、それで珈琲を飲んでもらうようなワークショップをしたいと考えています。

お家を活用されている 國里和徳さん

両親の他界等をきっかけに空き家になってから、2〜3ヶ月毎に帰省して建屋の管理をしていたところ、村内の知合いから移住者向けに離れを貸して欲しいと依頼があり、空き家の不用品整理や修繕等も兼ねて、離れ2棟と蔵の改修を決めました。離れの土間は共有スペースにして、やさしい暖かさや炎で癒されて欲しいと思い「薪ストーブ」を設置しました。また、何時でも沢山の人が気軽に集まりBBQや会話を楽しめる「集いの場」となればと考えました。

空き家による建屋の劣化や近隣への迷惑を心配していましたが、西粟倉を愛してくださる皆さんに入居して頂き、また直接の入居手続、管理は全て中間事業者のエーゼログループが対応してくださり助かっています。入居者の面談、面倒な契約手続きや借家施設の不具合対応等、きめ細かい管理業務に遠隔地でも安心しています。

今後も協力隊や移住者の皆様へ借家として長く協力していきたいと思います。そして入居された方には周辺の畑・庭も遠慮なく有効活用し、野菜作り・BBQ・dayキャンプ等を楽しんで「上質な田舎暮らし」を満喫し、地域おこしに取り組んでいってほしいと思います。

広報にしあわくら11月号全文は以下でご覧ください。

電子書籍版はこちら〈okayama ebooks〉
PDFデータでご覧になる場合は下記リンクをご覧ください。広報にしあわくら2023

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