広報にしあわくら 2022年 7月号より

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目次

特集 地域の活動
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特集 地域の活動

地域の活動

毎年5月頃になるとピンク色、白色、紫色の鮮やかな絨毯が広がる大茅地区の芝桜公園。県内外からたくさんの方がその景色を楽しみに訪れる場所となっています。

芝桜の管理をはじめ、雪あかりのイベントや古文書の解説、保存など大茅地区活性化協議会のみなさんの活動は、先人達の智恵・歴史を残し、伝え、そこに自分たちの力を加えて地区を元気にする取組を常に行ってこられました。

今回は幅広い世代で構成されている活性化協議会のメンバーのみなさんに活動の様子や、地区に対する想いなどお伺いしました。

地域を活気溢れる場所へ

協議会メンバー:活動を始めたきっかけは、近所の方から「大茅は雪が降って大変だ」と言われるのをよく聞いていたので、できたら岸和田の祭りみたいに、親戚、家族、子どもたちが大茅へ帰ってくるお祭りや楽しいことができたらと考えました。そこで2014年2月に「雪あかりおおがや」を開催しました。同時に大茅写真館と題して公民館で古い写真の展示も行いました。

岡山県の元気集落事業の募集があった際には、大茅には古い文書や昔の文化が残っており、先人たちに対する尊厳や、誇りを意味する「アイデンティティ」を意識した取組に注力することを目的に申請を行いました。

2015年4月には岡山県元気集落事業の取組を開始し、ここで大茅地区活性化協議会を設立しました。有志でメンバーを構成し、芝桜植え付けのために視察へ出向いたり、様々な活動やイベントに取り組んできました。芝桜の植付けでは多くの人達のご協力を得て、コロナ前には6000人、この春にも5000人の方達に楽しんで頂ける様になりました。この多くの人達を村内の施設等とも共有する取り組みも行っています。今年は、芝桜も8年目を迎え、大幅な植え替え作業を開始しています。更に民間企業からの助成で、80歳以上の方の知識や生きた証を冊子にして残す取組を現在進めています。

数々のイベントは先輩方が道路や公民館、基礎となるインフラをきっちりと整えてくださったのでそれらを利用する形で開催することができました。非常にありがたいです。

みんなで一緒に盛り上げる

協議会メンバー:地元の方から移住者の方まで、幅広い世代の方がメンバーとなって行事、イベントを考えています。最近は、特に女性陣が活き活きとして活動にもすぐ参加してくれます。

課題としては、地元の人が自分たちの地域にあまり興味を示さないこと。平日は仕事で集まり事に参加できにくい、休日は違うことがしたいといったこともありますが、移住して来られた方も時間が合うときは打合わせに参加してもらっています。特に移住者の方には、少しでも集まりごとに参加して、地元の人とふれあって、活性化の意義を実際に見て、聞いてもらいたいと切実に思います。

編集部:協議会には、移住者の方も参加されています。活動を通して地元の方からの想いが移住された方へ少しずつ浸透していることも分かります。

協議会メンバー:移住してすぐ、ちょうど芝桜公園公開に向けて動き出しがあったので声をかけていただいて協議会に入りました。どう生活していこうかという時に声をかけられたのでありがたかったですし、今は率直に活動が楽しいなと感じます。夏の川遊びイベントも子ども達が楽しんでいるとこっちも楽しいですし、県外、県内から、芝桜を見に来てくれる人や喜んで帰っていく姿を見て良い取組だなと思います。

集まることが1つの楽しみに

協議会メンバー:芝桜の活動を始めて、女の人たちで集まって何か料理して、楽しみが増えました。身近にいても話しができるときってなかなかないので、こういう場所があって気軽に集まれて良いと思います。芝桜のことがテレビやラジオで放送されたことでしばらく会ってなかった同級生から連絡があったり、実際に見に来てくれて改めて再会できたことも収穫です。芝桜の苗も販売していますが、ここに来てくれた人が綺麗だなと思って家に植えてくださる、それが嬉しいです。自分の庭の花が咲いた頃に大茅にまた来てみようと思ってくれたらより嬉しいですね。

来年の春に花が咲くという希望も持ちながら活動に参加しています。

知識と知恵を次の世代へ

編集部:協議会の今年度の取組により、自分達の知識を次の世代へ残そうとする活動をされている方もおられます。

活動メンバー:大茅のために一生懸命活動されている中で、できるだけ協力させてもらいたいと思って自分達の経験や知識を残せたらと思い、木材の伐採方法や搬出方法などを書き出しています。

できたら後世のために役立てばいいなと思っています。昔と比べて今は良い方に大茅は変わってきました。それは一人ではできることじゃなく、みんながいるからできることです。若い世代が一生懸命してくれているのをじっとは見ていられないので、何かあれば話を聞かせてもらおうと思ってついていっています。

自分たちでやり切る原動力は

協議会メンバー:大茅は昔から、一番奥だし、雪は多いしあまりよく言われていなかったんです。それでも、「大茅ええところじゃな」と思ってもらいたい、何より子ども達のためによくしてやりたいと強く思っています。先人達が道路を整備してくださったのも同じ原動力だと思います。

今では、自分たちがやっているところを見て、Iターンの人でも大茅に住みたいと思ってくれている人も多いです。私たちがやっている事をみてくれている人もいると思っています。
秋にはもう一つの取組である「花桃」の植樹を開始します。これは最終的には「耕作放棄地の解消」を目指すものです。今後とも村民の皆様のご理解、ご協力をよろしくお願いいたします。

これまでの活動をやってこられたその原動力について協議会の方々はこのように教えてくださいました。「自分達の意思で参加し、行動する人を増やす」ことを目的に、地域のために志をひとつにして活動されているその姿はいきいきと輝いていました。

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