8月7日(土)にSDGsイベント「川から村を知る〜川の生き物調査し隊!〜」をあわくら旬の里隣りの川にて開催し、8人の小学生が参加してくれました。川の綺麗さによって、住んでいる生き物の種類が異なるため、水生生物を調べることにより、川の水の綺麗さを知ることができます。調査が始まる前から吉野川の水が綺麗であろうことは分かっていましたが、それを実際に生き物から知るという体験、また川に親しむという体験をしてほしいと思い、本イベント開催しました。
調査開始早々にオオサンショウウオを見つけ子どもたちも大人も大盛り上がりでした。生き物に詳しい大人や川遊びに詳しい大人が子どもたちに付き添い、水中生物の捕り方、扱い方を指導しながら夢中になって調査してくれました。このような機会を作ることで、大人も楽しみながら知恵・知識を発揮していただける場になったことも合わせて良かったと思います。
水性生物の観察には、神戸大学理学部生物学科生物多様性講座の佐藤先生にオンラインで指導していただきました。3班に分かれ、担当の生き物たちを図鑑や資料と見比べて、どんな種類が何匹いるか、わからない生き物がいれば佐藤先生に質問して、同時に知識も教えていただきました。一例をご紹介します。
・同じ種類でも住んでいる場所によって個体の色が違う場合がある
・ヨシノボリは本来海に行くけれど、カワヨシノボリは海に行くことをやめた種類である
・カワゲラは酸素が少ない川では呼吸をするために腕立て伏せをする
などです。
結果は、16種類約180匹(魚の子ども含め)の生き物が確認できました。水質指標生物の表を元にすると綺麗な山地渓流に住む生き物が多数確認できました。
また水の中の物質の濃度を調べるパックテストを行いました。窒素やリンなどどの物質も過剰にありすぎると、自然界に害を起こす可能性があるものです。森が支えきれなくなったものや、人間が出した排水に含まれます。調査の結果、原生林の川も旬の里下の川も、非常に綺麗だったという結果になりました。
最後に、佐藤先生から森と川のお話をしていただきました。
川も森も単体では生き物を多く育むことは難しく、川も森もお互いに食物連鎖で繋がっていることで、多種多様な生き物が川に住むことができる、ということでした。多様な木があることで、それの葉を食べる住む生き物も多様になります。そのように豊かな森であることは、豊かな川を育むことに繋がっているということが実感できました。
来年以降も毎年調査を積み重ねていき、川や森について関心を持つ子どもが増えることを願っています。