西粟倉百年の森林協同組合の発足 ― 林業の川上から川下までの事業者が加盟する組合が発足

2019年2月、西粟倉村に新たな協同組合「西粟倉百年の森林(もり)協同組合」(以下:百森組合)が誕生しました。
村内で林業・木材・木製品に関わる11社と森林組合が集まり、「共にやっていこう!」となったのです。

ベースとなっているのは、そのちょうど10年前である2009年に村が旗を立てた「百年の森林構想」(以下:百森構想)。
これは「これまで50年育ててきた森を、ここから50年、私たちの手で育てていこう」として、具体的には山主さん(森林所有者)から山を役場が借り受け、その管理した山から出る木材を使った商品を作り山主さんへ還元する仕組み、そしてその流れを通じて山を守リ続けるものです。

この仕組みの構築に向けてこの10年は、村内にある山の全所有者を総当り戦し交渉、林業従事者の確保と実際の施業や運搬、そして木材を使った商品開発と流通を切り開いてきました。

まさに村役場、林業関係者総出で取り組んできました。
結果、林業・木材・木製品に関わる会社は、村内で12社にもなりました。

しかし、この10年はそれぞれ必死に事業を立ち上げ回していこうとしたことと、会社はそれぞれ特技が違うため、情報共有が十分にされずにお互いを理解する機会がごく限られていました。
結果、お互いがなかなか繋がっておらず、山主さん(森林所有者)も「うまくいってないんだったら渡せない」とか、村外の事業者も「だったらわしらがやっちゃろうか」と言わることもあったそうです。

そんな状況は良くないと、「これからは、みんなで協力しながら、西粟倉の山を育てていくべきやないか」「そのために、山のことを考えるための、集まれる場所が必要やろう」西粟倉百年の森林協同組合は生まれました。

西粟倉百年の森林協同組合にはたくさんの仲間がいます。
林業の専門家「山師」の会社は6社、柱や家具を作る「木工職人」の会社は7社あります。

西粟倉百年の森林協同組合とは、山の木を切り出す「川上」から、 板や柱に製材する「川中」、 製品にして販売する「川下」までの企業がみんな集まっている集団です。

この協同組合は川上から川下までの会社が繋がっていることで、いろんな情報が行きわたるようになります。
お客様が欲しい木製品から山から木材を調達し加工できたり、木材の活用の幅も広がる可能性も大いに秘めています。

村の未来を支えていけるように、西粟倉百年の森林協同組合は進んでいきます。

西粟倉百年の森林協同組合 組合員(五十音順)
(株)岡田林業、金田木材、岸本材木店、(株)木の里工房木薫、(株)清勝、(株)青林、(株)sonraku、(株)西粟倉・森の学校、(株)百森、美作東備森林組合、(有)山本材木店、(株)ようび

参考:
株式会社木の里工房木薫 WEBサイト内ブログ https://www.mokkun.co.jp/archives/2098

Through Me「僕たちはここから『チーム西粟倉』一丸となって進む」。スタートから10年以上経った「百年の森林構想」の、ほんとうの“第一歩”。http://throughme.jp/meguru_nishiawakura_hyakumoricoop/